“かしとん”44年の歴史に幕おろす
〝かしとん〟卒業生のみなさんおめでとう。柏原東高校ありがとう、そしてさようなら。
コロナ禍のもと、ひっそりと44年の歴史に幕--府立柏原東高校(柏原市大字高井田)、通称〝かしとん〟最後の卒業式と閉校式が、コロナを考慮し参加者制限と時間短縮をして、3月7日おこなわれました。同窓会の総会も開かれました。午後になっても、学校周辺で卒業生や保護者、OB、先生たちが名残惜しそうに話していました。
↑写真は卒業式と閉校式、同窓会総会後の柏原東高校=2021年3月7日
2017年9月の大阪府教育委員会の決定で、3年連続で10数人定員割れした柏原東高校を、18年の入学生を最後に募集停止し、八尾翠翔高校に統合されることになりました。統廃合計画が発表されると、“かしとん守れ”の運動が卒業生や在校生、先生たちの間で一気に広がりました。前回の柏原市議選の直前で、僕も「柏原東高校守ろう」「かしとん守れ」の声をあげました。ところが、維新府政は「高校つぶし」を強行しました。
昨年春は、最後の3年生だけとなり、コロナ禍ともあいまって、寂しいスタートとなりました。先日、「鳴り物入りの入試改革のはずが政治の迷走で見送りに。今年の大学受験生は大変な思いをした。おまけにコロナにたたられたまま卒業へ。なぜ自分たちだけこんな目に?天を仰ぐ日もあっただろう」(3月1日朝日新聞「天声人語」)という記事を目にしました。“かしとん”の生徒は、入試改革とコロナ禍に加え、閉校という三重苦になりました。「勉強に部活、友情や恋愛でも思うにまかせなかった学年である。忍耐の日々にふさわしい輝きの前途を。そう願わずにいられない」(前出)。このしめくくりの言葉を柏原東高校の卒業生にこそかけてあげたい。
↑写真3枚は2020年4月3日の柏原東高校の桜
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