2022年(令和4年)3月市議会での議案質疑(2)
3月市議会での「議案に対する質疑」(3月15日)の続きを紹介します。
自治体DX化、ゴミの減量化、クリーンピア21について。
(答弁はまとめたり、簡略化しています)
YouTube動画もご参照下さい。
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次の質問に移ります。整理番号64
(目)9情報管理費 自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)推進事業2339万5千円の事業内容について(予算書P103)。
今年度初めて予算計上されました、自治体のデジタル化にともなう約2300万円の事業内容について、ご説明をお願いします。
<答弁1>
「自治体の行政手続きのオンライン化」とは、マイナンバーカードを用いてオンラインで手続きができるよう、システムを導入すること。
「電子申請ツール」とは、専門的な知識がなくても職員が電子申請や申込予約、アンケートなどのWebフォームを作成し、インターネットに公開することができるサービスで、令和4年度より導入と運用を開始する予定。
<質問2>
行政手続きをオンラインで実施し、電子申請できるようシステムを導入する、という理解でいいでしょうか。
導入するシステムは、民間企業が構築・運営し、他の自治体と共同利用することになっています。自治体の管理化下にない企業が市民の個人情報を保存することになり、民間企業などが個人情報を利用して「儲けのタネ」にされる危険があります。
また、「専門的な知識がなくても運用できる」との利点が述べられましたが、自治体によるシステムの改変は原則不可となっています。システムに対応していないことを理由に、自治体独自の施策が、実現しづらくなる事態も予想されます。
システムの中で、マイナンバーについて触れられましたので、マイナンバー普及促進事業についても、ご説明をお願いします。
<答弁2>
国のマイナポイント事業が追加実施されるため、マイナポイントの予約・申込支援やマイナンバーカード関連の事務を円滑にし、マイナンバーカードのさらなる普及率の向上を目的とした事業。
<質問3>
国のマイナポイントの追加事業にあわせて、マイナンバーカードの普及率を向上させるとのご説明でした。
岸田政権は、デジタル庁による「健康・医療・介護、教育等の分野におけるデータ利活用」を掲げ、「将来的に分野横断的なデータプラットフォームの構築」つまりマイナンバー制度の拡大を目指しています。マイナンバーそのものが個人情報の漏洩や「なりすまし」などの点で問題があり、普及率が上がらないのもそのためです。
さらに、行政のデジタル化にあわせて、国は個人情報保護法を改正し、自治体による個人情報の保護措置は、「法律の範囲内」に限定されました。こうした個人情報をめぐる問題をふくんでいます。
そこで、お聞きします。自治体DX推進計画の重点的な取り組み項目で、情報システムの標準化・平準化があげられていますが、これに対する市の取り組みを伺います。
<答弁3>
自治体DX化の手順書に基づいて令和7年度末までに標準化システムに移行する。庁舎内各担当課との体制づくりを進め、令和3年度末までに調査や情報整理、現状把握に努める。
<質問4・要望>
自治体DX化推進手順書に基づいて、情報システムを標準化、つまり統一規格にして、令和7年度末に新システムに移行を完了するということでした。
デジタル庁のホームページを見ますと、デジタル化の「手順書」がかなりあり、しかも、ざっと見ただけでも事細かに指示されているのが分かります。個人情報の管理や運用、保護措置などを見るにつけ、「自治体の独自性」が失われかねません。デジタル化は、人々の幸福や健康に資するものでなくてはならず、地方自治体においては「住民の福祉増進」のためにこの技術を活用していくことが求められます。メリットの部分だけでなく、デメリットの部分をよく検討し、国の言いなりで進まないよう、要望いたします。
次の質問項目に進みます。整理番号65
(款)4衛生費、(項)2清掃費、(目)1清掃総務費
廃棄物減量等推進事業600万1千円、ゴミ減量化の取組について(予算書P187)。
ごみの減量化とプラスチックごみの資源循環に関する取り組みやその成果はどのようになっていますか? お尋ねします。
<答弁1>
ごみの種類別の拠点回収とともに、町会や子供会による集団回収。令和元年「かしわらプラスチックごみゼロ宣言」をおこなった。マイバッグ持参のキャンペーンや環境教育などの実施。ゴミの排出量は年々減少し、令和2年度は2万1291トンで過去10年間で8.2%の減少。
<質問2>
SDGs、持続可能な社会に変えていくうえで、プラスチックの削減・リサイクルが大きなカギを握っていると感じています。柏羽藤環境事業組合が調べた「生ゴミの組成調査」によりますと、平成28年から令和2年の5年間では、紙や布が44.7%~50.2%、次いでプラスチック類が27.6%~30.6%、厨芥類・ちゅうかいるい(台所から出る野菜のくずや食べ残しなどのゴミのこと)が7.8%~13.7%となっています。プラスチック類は3割前後ということです。
そこでお聞きします。「プラスチック資源循環促進法」が今年4月に施行されるにあたって、さらに、プラゴミを減らすことが必要と考えますが、削減への取り組みについて伺います。
<答弁2>
「促進法」には、プラスチック容器だけでなく、プラ使用製品全般の分別回収に努めることが書かれている
<質問3・まとめ>
プラごみを回収するには、業者やクリーンセンターの協力が欠かせません。柏羽藤環境事業組合と構成3市での検討が必要ですので、「プラスチックごみゼロ宣言」で4R運動を宣言している柏原市が旗を振っていただくよう要望いたします。また、私は環境組合議員として実現に努力していきます。
続きまして、整理番号66
柏羽藤環境事業組合負担金 6億5305万5千円の内容について、です(予算書P187)。
この負担金の内訳など、ご説明をお願いします。
<答弁1>
おもな内訳は、ゴミ焼却施設(クリーンセンター)とし尿処理場(芝山衛生センター)、温水プール(クリーンピア21)の3つの施設の運営経費を人口と処理量で按分したもの。
クリーンピア21は、令和5年3月31日をもって閉館する方向で、大規模修繕をしない予算編成となっている。
<質問2・まとめ>
クリーンピア21の閉館にむけた予算であること。大規模修繕の費用を計上していないことが明らかになりました。
私は、環境事業組合議会で2月2日、令和4年度予算に反対し、クリーンピアの存続を求めました。プールの開閉屋根の大規模修繕をせず、閉館する予算だったからです。
閉館予算の決定にともなう利用者へのお知らせ(2月9日から掲示)
環境組合議員に選ばれた昨年10月に、初めて聞いてからわずか4カ月で、管理者・副管理者が説明を受けたとされる昨年6月からでも8カ月で、事実上のクリーンピア閉館を決めました。しかも、利用者や市民には、閉館の方向が決まるまで、一切知らせることなく進められてきました。昨年11月29日、柏原市議会への説明会が開かれ、柏原市だけが「情報公開は差し控える」よう緘口令もしかれました。進め方が拙速でひどいと思います。
議論の中身もひどいものがあります。開館から23年、開閉屋根の大掛かりな老朽化対策を怠ってきたこと。ごみ焼却施設の更新計画もないままクリーンピアを先行して閉館すること。コロナ前はのべ7万9千人が利用し、うち高齢者は1万8千人で増加傾向であること。なぜ令和4年度末なのか――保守管理や雇用の委託契約の満了に合わせたから。どう考えても納得のいくものではありません。
一番納得のいかないのは利用者・市民です。「約22年、週3回通っています。プールを歩いて健康になり、泳げるようにもなりました。通うために車を買い替えました。閉館しないでください」という79歳女性。「親、自分、子と3代で利用しています。健康のためにも、孫との楽しいひと時のためにも、どうか存続していただきたいです。自分のためにも、親の楽しみの場所であるクリーンピア21をうばわないで下さい」(42歳女性)など、投書箱や直接お聞きした声です。
投書箱に昨年12月中旬から約100通の意見があり、高齢者を中心に、40代~50代、10歳前後のこどもまで、幅広く存続を願っています。「少しだけ料金アップしてでも存続を」「天井を開けてナイトプールをしたら?」などの「提言」もありました。
今後、5月末の環境組合議会でクリーンピア廃止の条例が提案される予定です。しかし、柏原市として、周辺住民や利用者に対して、説明会を開くなど声を聞き、「健康増進施設」として存続させるよう、努力して頂きたいのです。「プールは年寄りのオアシスです。廃止しないでください」(73歳女性)。ぜひクリーンピア21の存続へご尽力いただきますよう、特に副管理者である冨宅市長に、重ねて要望いたします。
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