2022年(令和4年)3月市議会での議案質疑(3)
3月議会での議案質疑の続き、3回目です。
商工業予算の概要と問題点、田辺旭ヶ丘線事業についての質問です。
商工業振興について、橋本みつお議員が「市政運営方針に対する質疑」(3月10日)のなかで、去年と文章がほぼ同じで「本気度」を問い、私が予算の面で見てどうかを問う質疑をおこないました。
続く総務産業委員会(3月17日)での「地域にぎわい創造事業(8812万円)」、なかでも問題となる「プロジェクションマッピング(映像投影)設備整備事業」の議論・反対へとつながる論戦ができたのではないかと考えています。
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さて次の質問です。整理番号67
(款)6商工費、(項)1商工費、(目)2商工業振興費(予算書P199)
商工業振興費1億3159万2千円の事業内容について。
令和3年度と令和4年度を比べて、大きく商工業振興費が増えていますが、この事業内容についてお尋ねします。
<答弁1>
令和3年度は、新型コロナ対策として、中小企業や飲食店・小売店等の事業者への支援や、商品券事業など地域経済活性化に取り組んできた。令和4年度も感染症の現状と、国や府の動向に注視しながら、必要な支援策を講じる。土産品の補助事業にも取り組む。
<質問2>
コロナ感染症の影響を受けた事業者などへの支援云々ありましたが、それは国や府の補助金の範囲内ではありませんか? 予算としては昨年と比べてあまり変わりがありません。
それでは、商工振興費のうち、「中小企業 融資事業」にある、「小規模企業 事業資金 融資預託金」について、伺います。
<答弁2>
「小規模企業事業資金融資預託金」は、市内の小規模事業者に取扱金融機関が融資する際に、預託金契約を結ぶための資金。
<質問3>
商工業振興費のなかで、「商工振興事業」は1547万円で割合が11.6%、「中小企業融資事業」は2800万円の21.3%で、以上が事業者むけの予算で令和3年度と比べてあまり変わっていません。大きく変わったのが、「地域にぎわい創造事業」で8812万円の67.0%で、国費などが大半とはいえ、新型コロナ後の、主に観光向けの予算です。ということは、商工業対策が市政運営方針でも、予算の上でも、いかに弱いかが、明らかなのではないでしょうか。
それでは、長引く新型コロナ禍で、困っている事業者さんに、手を差し伸べる施策はないのですか? お尋ねします。
<答弁3>
引き続き、新型コロナ感染症の現状と、国や府の動向に注視しながら、必要な支援策を講じる。
また、令和3年度に実施できなかった「とくとく市」等のイベントや、本市の特産品のPR販売もおこなう。
<質問4・まとめ>
国や府の動向待ちにならずに、いま困っているお店や事業をされているみなさんに、市として独自の支援策が必要です。
また、全体として商工業振興費の、とくに中小業者、店舗などに関する予算を増やし、支援も強めるよう重ねて要望いたしまして、この項目の質問を終わります。
続きまして、整理番号68
(款)7土木費、(項)3都市計画費、(目)2街路事業費
田辺旭ヶ丘線整備事業1億3889万6千円の内容について伺います(予算書P221)。
<答弁1>
この予算は、再評価、設計業務委託料、道路用地の買戻しにかかるもの。
「再評価」は、国土交通省の評価実施要領に基づいて5年ごとにおこなうもの。公共事業の効率性および実施過程の透明性を図り、事業継続の妥当性を判断する。事業の必要性や進捗の見込みなどの視点から評価をおこなう。
「設計業務委託料」は、東北地方太平洋地震をきっかけに耐震設計基準などが改定され、高架道路の設計技術基準を見直すもの。国土交通省・大阪府・近鉄などとの協議が長期にわたるため、令和5年度までの2カ年で設計業務を進める。
「道路用地の買戻し」は、土地開発公社から道路用地を買い戻すときに、交付金を活用。
<質問2>
「事業の再評価」「設計業務の委託料」「道路用地の買戻し」との答弁でした。また、5年ごとの事業再評価の時期にあたっており、事業の必要性や進捗見込みなどの視点から評価をおこなうとのことでした。
国分駅周辺は、交通量などが新型コロナの影響で変わってきていると思われます。タクシー運転手からは、交通量があきらかに減っていると言われています。実際はどうなのか、調査すべきです。
耐震設計基準の見直しにくわえ、燃料代や資材の高騰なども影響してくると考えます。「事業の再評価」が重要になってきます。
それでは、今後のスケジュールがどのようになっているのか、お聞きします。
<答弁2>
国の交付金を活用しながら、水道管やガス管などの「地下埋設物調査」をおこない、整備可能な場所からを工事を進める。
現在検討中の、西名阪スマートインターチェンジ整備構想と足並みをそろえて進める。
<質問3・まとめ>
水道管やガス管などの地下埋設物調査、整備可能な場所からの工事、スマートインターチェンジ構想と足並みをそろえるとの答弁でした。
事業決定からすでに40数年経っています。道路工事などは進んでいるものの、耐震基準の改定や新型コロナの影響など、社会情勢が変わっています。線路や道路を跨ぐ橋を架けるには、あと何年もかかるのは目に見えています。
今年4月に「都市計画マスタープラン」が改定されます。都市計画審議会委員として田辺旭ヶ丘線についての意見も述べました。費用対効果を考え、いったん事業の見直しをすべきではないかと考えています。
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