共産党柏原市政対策委員長 江村じゅんのブログです。

12月市議会での江村質問④

12月市議会(12月13日)でおこなった初質問の最後の部分を紹介します。第4項目の質問で、一番注目と期待の大きかった、市内循環バス(きらめき号)の充実です。期待にこたえられず、「残念だった」との声も大きく、反省させられた質問でもあります。

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整理番号38、交通政策。市内公共施設循環バス(きらめき号)の運行を充実させる考えについて、質問いたします。
「市民の足」として循環バスの需要が高まっていると考えます。地域の住民のみなさんからたくさんの要望や意見が多く、選挙公約の中でも反響の大きかったのが、この循環バスの課題です。運行の目的や経過、乗降客数などの運行状況についてお聞かせください。

 

<答弁1>

「高齢者・障害者を中心に、市民の利用に供し、社会参加や自立促進を図るとともに、健康で文化的な生活の実現に寄与すること」が目的である。

近鉄バスが平成9年に一部地域を残し撤退したあと、交通不便地区住民の移動手段として、また、高齢者や障害者の外出支援、人的交流および地域の活性化、市民の公共施設や駅へのアクセス向上のため運行。
平成10(1998)年10月にコミュニティバス(公共施設循環福祉バス)として1台でスタート。
平成13(2001)年度、利用者の増加にともない2台に増車。
平成18(2006)年度、民間バスの完全撤退による1台増車と、老人福祉センター専用の送迎バスの代わりで1台増車し、計4台体制に。
平成26(2014)年度、ワゴン車(14人乗り)を配置し計5台に。

 乗降者数は、平成11(1999)年度1台で運行時2万5631人、平成13(2001)年度2台に増車時4万9319人、平成18(2006)年度4台に増車時14万0241人、平成30(2018)年度23万4759人、令和元(2019)年度22万4855人、令和2(2020)年度は、コロナ禍の影響により15万8520人と推移している。

 

<質問2>

循環バスの運行目的が素晴らしいと思います。市民の「社会参加や自立の促進を図る」という目的は高齢化や運転免許の返納などにあわせて求められますし、「健康で文化的な生活」という憲法25条にも通じる目的は、コロナ禍のいま、非常に重要になっていると考えます。
運行開始当初のバス1台のべ2万5千人余から5台23万4千人余、コロナ禍のもとでも15万8千人超す方が利用され、名実ともに「市民の足」となっています。
この間、八尾市の〝交通不便地域〟とされる住民の方から、柏原の循環バスについて問い合わせがありました。停留所の間隔や運行時間の細かさ、緊急時のバックアップ体制をとっていることなどを聞いて、「真似できないくらい」と感心し、高く評価されていました。
ここでお聞きしますが、循環バスの始発時刻と終業時刻は何時から何時まででしょうか。お尋ねします。

 

<答弁2>

 始発は6時30分に市役所を出発し、最終19時に国分駅東口を出発し、19時15分頃に市役所別館前の駐車場に戻る。一日で一番長い時間を走行する4号車では、一日の運行時間が約12時間30分となっている。

 

<質問3・要望>

毎朝6時30分頃から循環バスが運行を開始し、12時間以上にもおよぶ運行をしていただいていること、努力をされていることは、本当に有難いことだと思います。長年にわたって市民のニーズに応じて、増便等のより市内循環バスの充実を図っていただいてきたことも理解しています。

しかしながら、柏原市民の循環バスに寄せる期待も大きいものがあります。

  • 足に障害のある方は、「目的の場所に行くのに、まずエレベーターやエスカレーターのあるところを探し、循環バスの時刻とルートを確認して、遠回りして出かけている」そうです。
  • 旭ヶ丘の丘陵地に住む方からは、「近所にはお年寄りが多い。免許を返納して、とにかく足がない。もう少し上までバスが上がってきて欲しい」と言います。
  • 雁多尾畑や本郷などは、いままでずっと循環バスが運行していない地域もあります。
  • さらに土曜日・日曜日・祝日の運行を望む声も多数寄せられています。「せめて羽曳野や藤井寺のように土曜日だけでも…」の声もあります。
  • 今年1月から日本共産党の橋本みつお議員が実施した「市民アンケート」では、1,000人超す回答があり、市内循環バスの運行について、「土日の運行の実施」が36%、「便数を増やす」が23%、「満足している」21%、「路線の充実」が20%となっています。

今後、検討していただくように要望します。
あわせて、市民に安全で安心な運行を補償するうえで、現在の運行体制そのものも充実されるよう要望いたします。

 

以上を持ちまして、個人質問を終わります。ご清聴・ご協力頂きありがとうございました。

12月市議会での江村質問③

12月市議会(12月13日)でおこなった初質問のつづきを紹介します。3項目の質問は、浸水対策や豪雨対策・治水対策を強化することについてです。

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整理番号37、都市整備。浸水・豪雨対策の現状と強化する考えについて、質問いたします。
近年、異常気象に伴う想定以上の豪雨によって、水害や土砂災害などが発生しています。水害は大きく分けて、河川で発生する浸水と、都市部で発生する浸水がありますが、短期的な集中豪雨で発生する浸水についての対策や方針についてお尋ねします。

 

<答弁1>

都市部で発生する浸水に対し、国分排水区では雨水ポンプ場の建設など浸水対策を行っている。また、「ストックマネジメント計画」に基づき、老朽化する雨水ポンプ場施設の長寿命化や改築更新に取り組んでいる。
この他、過年度に局地的な浸水被害が発生した箇所では、既存施設の改良や浸水対策用のマンホールポンプの設置などの浸水対策を検討している。
しかし、多額の費用が必要であり、一度に出来ないため効率的・効果的に整備を進める。

 

<質問2>

浸水対策では、厳しい財政状況のもとでも、計画的、効率的、効果的に整備を進めて頂いていることは理解いたしました。
今年8月、玉手町に住む方から、「豪雨の時に、水路があふれそうになって怖かった。これまで何度も浸かっているので何とかしてほしい」との声が寄せられました。
今年度に取り組む事業のなかで、玉手ポンプ場関連の工事をおこなってもらっていますが、具体的な工事内容についてお尋ねします。

 

<答弁2>

玉手町のデイリーカナート南側の水路にある「玉手ポンプ場」は、大雨の際、雨水を円明水路の下に敷設された管渠に強制排水している。この管渠の調査で、流水を阻害する物が発見されたため、取り除く工事を行う。

 

<質問3>

浸水対策について全体的、個別的な対策について理解しました。浸水対策を促進していただきたいと思います。

次に、大和川の治水対策について伺います。特に2017年(平成29年)10月の台風被害は、「いまだに雨が降るとあの時のことを思い出す」という、多くの住民の記憶に残るものとなっています。大和川の増水による、国分市場地区の越水について、その後の治水対策について伺います。

 

<答弁3>

国分市場地区の大和川左岸側では、大和川河川事務所により、平成28年度から平成29年度にかけて、築堤の設置工事を実施。
令和3年3月30日、国の「大和川水系流域治水プロジェクト」にも位置付けられた。
令和3年度は、11月から築堤の区間を下流に延伸する工事に着手され、令和4年の出水期までの完成と聞いている。

 

<質問4>

先日、大和川の築堤工事の現場を見てきました。治水対策の促進で、住民や被害にあわれた事業所の方も安心できるのではないでしょうか。

大和川の大阪府内の流域には、堤防の高さが低い「重要度A」ランクとされる危険な場所が20カ所あり、その内9ヵ所が柏原市内となっています。日本共産党は、2018年7月、大阪国政事務所と大和川流域の市会議員団が共同して、国土交通省近畿整備局と大和川河川事務所に対して、治水対策を早急に完了するよう要望しました。

引きつづき浸水対策・豪雨対策を強化し、来年春の「都市計画マスタープラン」の改定にも生かしてもらいたいと思います。私がこの間参加しました「全国治水対策促進全国大会」では、各地の被害の実態から治水の重要性を学ぶとともに「気候変動等をふまえた治水事業の加速」も決議されました。ぜひ「マスタープラン」も気候変動に対応したものに改定されるよう要望します。

(次の質問につづく)