くらしの相談、市政への要望は日本共産党柏原市会議員団までお気軽にお寄せください。

活動報告

議会活動

市税条例の一部改正(森林環境税)の反対討論

議案44号「柏原市市税条例の一部改正について」を江村議員が反対の立場で討論しました。

その後、珍しく2会派(維新の会・公明党)が賛成討論を行いました。

 

採決の結果は、反対2、賛成13で可決されました。

 

江村じゅん議員の反対討論を紹介します。

 

日本共産党の江村淳です。私は、「議案第44号 柏原市市税条例の一部改正について」に、反対の立場で討論します。

 

一部改正案のなかでも、森林環境税の創設に関わる部分について、反対いたします。

 

本会議や総務産業委員会での議案質疑では、森林環境税の目的や制度、仕組みなどをご説明いただき、市民への影響について質疑してきました。

 

森林環境税を創設する目的は、地球温暖化の防止や、災害の防止、国土の保全など、森林のもつ公益的機能を維持し、増進を図ることとされています。

また、森林環境税は、2024年度(令和6年度)から、柏原市が国の代わりに市・府民税とあわせて徴収することになります。

 

制度・仕組みは、2023年度末で「府税の森林環境税300円、及び東日本大震災復興財源確保分1,000円の徴収が終了するので、合計1300円が減額される」のことでした。

 

その後をうけて、24年度から国税である森林環境税が1,000円徴収されるとのご説明でした。

いわば、復興特別住民税から森林環境税へ、看板の掛け替えがおこなわれることになります。

 

この中で、市・府民税の均等割が非課税の方でも、森林環境税1000円が新たに課税される方が100名程度おられることも判明しました。

 

また、森林環境税の課税対象となる方は、約3万3,100人で、柏原市民の約半数です。

仮に、税金の「看板の掛け替え」がなければ、約3万3千人は、総額5300円が4000円となるはずで、もちろん、森林環境税のみ課税となる約100人は、非課税つまり負担ゼロのままでした。

 

いま、全国から集める森林環境税と、分配・交付する森林環境譲与税のような仕組みは必要です。

しかし、地球温暖化の防止や、災害の防止などで問われているのは、国やCO2を排出している大企業の責任と負担です。

 

日本共産党は2019年2月の衆院総務委員会で、「森林環境税・森林環境譲与税」について、国民には低所得でも課税する一方で、大企業には負担ゼロだとして、「地球温暖化対策で(温室効果ガス排出の)原因者に負担を求めないのはおかしい」と追及しました。

また、輸入自由化で木材価格が下落し林業経営が成り立たない実態を背景にして、「森林整備を重要な課題と位置付け、国の一般会計で林業予算の配分を増やすべき」と指摘してきました。

 

2021年総選挙や22年参議院選挙の政策でも、分配や交付の問題について、大阪府内でも、全国でも、交付基準の人口指標が林業従事者の割合よりも高く設定されたことで、私有人工林がない都市部に多額に配分される問題等を指摘しています。

国に対して、需要のある自治体への地方交付税の拡充など、森林環境税と森林環境譲与税の見直しを繰り返し求めています。

 

以上のことから、国税である森林環境税の徴収を柏原市が代行することは、2023年度末で期限切れとなる復興特別住民税の看板を掛け替えて、取り続けるもので、森林の公益的機能の恩恵を口実に、国やCO₂排出企業が引き受けるべき負担を、市民に負担を押し付けることになり、許されません。

よって、柏原市市税条例の一部改定、なかでも森林環境税の創設による徴収に反対を表明します。また、議員のみなさんのご賛同をお願い申し上げまして私の討論といたします。

 

橋本みつおの個人質問日時と質問内容

橋本みつおの個人質問日時と質問内容です。

 

質問日時は、16日(金)の午後1時からです。

皆さんの傍聴をお待ちしております。

 

質問内容は3問です。

①市民文化センターの公民館機能を、市民プラザ6階とサンヒル柏原に、図書館機能をリビエールホール1階と地下に移転する問題について

②「柏原市の財政状況について~令和3年度決算~」によると、今後の財政見通しおいて、令和6年度以降収支不足額が発生することについて

 

③2022年度において全国17あまりある自治体の中で、35番目に高い柏原市の国民健康保険料について

 

大阪広域水道企業団の共同処理する事務の変更及びこれに伴う大阪広域水道企業団規約の変更に関する協議について反対討論

日本共産党の江村淳でございます。

 

私は、【議案第11号】大阪広域水道企業団の共同処理する事務の変更及びこれに伴う大阪広域水道企業団規約の変更に関する協議について、この議案に対して反対の立場から、討論をおこないます。

 

この規約変更の議案は、大阪広域水道企業団の規約に、柏原市をふくめ7つの行政区名を追加するだけにとどまりません。

 

2020年4月以後、「覚書」や「統合素案」として検討・協議してきた経営統合の内容を23年1月に「統合案」としました。

 

日本共産党は、22年7月の市議会議員への説明が行われた全員協議会以来、水道事業は憲法25条の生存権と公衆衛生に関わる、命の水と指摘して、毎回の市議会で質疑してきました。

 

今回の規約変更が、柏原市議会で「統合案」そのものへの最終的な判断となります。

 

大阪広域水道企業団への統合について、広報かしわら3月号に市民向けの説明が掲載され、3つの角度から述べられています。

 

水道事業は2004年から18年連続で黒字経営を維持しているが、約40年後には給水人口が半減する。

 

5年後の2028年(令和10年)には経営赤字になるなど説明されています。

いま一方で、市長が交流人口を増やす、移住・定住対策などに力を入れ、「選ばれるまち」を目指していることと、矛盾するのではないでしょうか。

 

水道事業統合のメリットは、技術の継承などの「ヒト」、水道施設の老朽化など「モノ」、給水収益の減少という「カネ」の問題を解決できるとされています。

 

しかし、これらの問題を解決するには、水道法2条の2、2項でいうように、国の責任で、地方自治体や水道事業者、水道用水供給事業者に、必要な技術的援助と財政的援助をおこなうことが欠かせません。

 

また、施設の合理化や更新費用に、補助金9億8千万円が活用できるとされています。

2021年度(令和3年度)決算では、水道の「資産合計」は約127億5千万円、「負債合計」の約55億6千万円を差し引くと約71億9千万円です。

 

市民の財産約71億9千万円を40年で約10億円の補助金と引き換えにするのは無理があります。

 

統合案では、水道資産は「無償譲渡」<記述を正確にすること>となっている。

水道事業の管理運営権が柏原市から企業団に変わるというだけでなく、柏原市民の財産が、企業団のものになるということです。

 

市民の財産71億9千万円がなくなることに違いはありません。

 

さらに、水道事業会計が企業団に移行すれば、市民のチェック、意見の反映が難しくなります。

 

現在、柏原市議会議員16名でチェックしている水道企業会計は、たった一人の企業団議員に託されることになります。

 

今は、市民が直接チェックし、意見を述べることもできるのに、水道企業会計が企業団に移行すれば、24年4月以降、市民の意見が反映しにくくなるのは明らかではないでしょうか。

 

水道事業が統合されても、将来的な水道料金の値上げが避けらないことは、統合案でも明らかです。

 

「1㎥あたり9円の抑制効果」とは、段階的に値上げし、2052年(令和34年)になって抑制効果が現れます。

しかも、現在の単価163円から324円へと約2倍になります。30年、40年という長いスパンで見ないと抑制効果が現れてきません。

 

水道料金の「単価」を別の視点から見ると自己水の重要性が見えてきます。

 

柏原市の水道水の割合は、企業団水が約3割、自己水が約7割です。

 

この比率なら、企業団水の単価は72円、自己水は37.7円で、自己水の単価は企業団水の約半額です。

自前の井戸から水を汲み、供給できるということは、送水設備や長い距離を送る必要がなく、地震はじめ規模の大小にかかわらず様々な自然災害に対応できます。

 

まさに水道法第1条でいう、「清浄にして豊富、低廉な水の供給」、つまり、安心で安全しかも安価な水の供給ができる最良の水です。

 

河内長野市や羽曳野市が今回の統合協議から早々に離脱したのは、自己水を5割以上持っているからでした。

 

規約変更案にある7つの団体の中で、こんなに高い比率の自己水を持っている自治体はありません。

まさに市民の宝です。

 

企業団への統合後も「自己水は尊重される」とされていますが、「将来、財政的な負担増」などが生じれば、企業団水へ切り替えることを、企業団が判断します。

柏原市民の宝、7割を占める自己水を活かすことが重要ではないでしょうか。

 

今回の大阪広域水道企業団への経営統合は「第2ステージ」で、統合の先は最終ステージの「府域一水道」です。「府域一水道」とは、料金統一の完成形で、水道民営化です。

 

国は、水道広域化を打ち出したものの、進まないため、さらに2018年に水道法を改正しコンセッション方式(公設民営化)を可能にしました。

2013年、ワシントンの大企業系シンクタンクの集まりで、当時の副総裁兼財務大臣、麻生太郎氏が「水道はすべて国営もしくは市営・町営でできていて、こういったものをすべて民営化します」と明言しています。

水道広域化の狙いは民営化です。

 

企業団へ統合、すなわち水道広域化の方に舵を切れば、行きつく先は府域一水道、料金統一という民営化の方向に進んでしまうことになります。

府域一水道、水道民営化の方向で、命の水が守れるのでしょうか。

 

以上の理由から、大阪水道企業団への統合に反対します。

よって、【議案第11号】大阪広域水道企業団の共同処理する事務の変更及びこれに伴う大阪広域水道企業団規約の変更に関する協議について、の議案に反対いたします。

議員各位のご賛同をお願い申し上げまして、討論を終わります。