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活動報告

2025年3月

予算組み替え動議の賛成討論

一般会計予算に対しても組み替え動議に対しての賛成討論。

 

日本共産党柏原市会議員団の江村淳でございます。

私は、会派を代表しまして、議案第1号 令和7年度 柏原市一般会計予算の原案に反対し、組み替え動議に賛成する立場から討論を行います。

 

第1回定例会、3月市議会は、冨宅市長の任期最後のため、骨格予算でありながら、2025年度から進める事業もあり、重要な議会です。特に、骨格予算が、2024年度当初予算よりも大きくなり、財政運営に議論が集中しました。その中で、市長の提案に対して、市民の代表として市民目線でチェックする議員の役割が非常に重要になっています。

 

2025年度一般会計予算には、義務的経費として、職員の給料や事業に必要な最低限の予算が含まれています。また、市民の願いが盛り込まれた予算となっています。中学校給食の無償化や小学校給食の値上げ分の補助、高齢者の補聴器購入への補助など、2年連続で実施され、引き続き市民の願いが実ったものとして評価しています。

 

しかし、市民にとって望ましくない事業、不要な予算は削除し、1億2949万6千円を、市民のために使います。

 

第1の理由は、公共施設等再編整備事業に関連する予算を削るべきです。

公共施設等再編事業8239万6千円と(仮称)市民交流センター施設運営費84万7千円を削除します。

「公共施設等再編整備事業」は、健康福祉センター・オアシスや老人福祉センター「やすらぎの園」などを廃止・解体して、「サンヒル柏原」に移転し、その「サンヒル」を「(仮称)市民交流センター」として改修する事業です。総事業費は20億円を超えると見込まれます。「サンヒル」の改修・移転の事業だけでも、物価や人件費の高騰に加え、「室内遊び場」など子育て支援施設の増額により、概算8億7千万円から12億2千万円へと膨らみました。今回予算化されている工事や設計業務の委託の結果、どうなるのかは不透明とされます、つまり増額するという事です。

廃止されるオアシスは、健康、子育て支援、社会福祉のための施設です。災害時には「福祉避難所」としても最適な施設です。

 

市民から、「ボランティアで利用している。勤労者センターに変更になると地理的に活動が出来にくい」と利便性の悪化を指摘する声があります。また、オアシスの「介護や健康、医療などの様々な面から地域で暮らす高齢者を支える拠点」としての役割が失われることになります。

 

現在の老人福祉センター「やすらぎの園」は社会福祉協議会が運営し、人が配置され、様々な相談事業をおこない、血圧測定、健康体操なども実施されています。無料でカラオケも楽しむことができます。市民交流センターでは人は配置されず、利便性が悪くなることは目に見えています。

 

男女共同参画センターは、市民プラザ6階に移転し、「承認団体」と「その他」に区分されると、利用料金や申し込み時期に差が生まれ、利用者は駐車料金を負担するなど、利便性が悪くなります。さらに、男女共同参画の意義・目的が失われ、部屋を貸すだけの施設となってしまいます。

 

日本共産党は2023年12月議会以来、公共施設再編整備計画に対して、財政面や施設の果たす役割などを述べて、廃止される「オアシス」の重要性や、「サンヒル」の立地条件からくる避けられない問題や周辺道路が狭い問題などを指摘し続けてきました。「高齢者や子どもたちが使用する公共施設は、高台ではなく平地に設置して欲しい」との意見がいまだに寄せられるのは当然です。また、市民の利便性が悪くなることや、市民の願いとかけ離れていることも指摘してきました。

 

今議会では、今後の公共工事などで100億円超える費用が必要となり、将来に大きな負担を残すことに不安や疑問が集中しました。どう考えても「公共施設再編整備事業」は中止し、予算を削るのは当然です。

 

第2の理由は、大阪・関西万博関連の予算を削除すべきです。

2025年日本国際博覧会 関連事業3783万1千円、2025年日本国際博覧会 児童・生徒招待事業 補助金844万2千円を削除すべきです。

 

大阪府が実施する万博校外学習に、柏原市が交通費の上限1人2千円を、物価高騰対策の交付金を活用して補助します。子ども招待事業は、校外学習の第2弾として、参加を希望する子ども達、4歳~14歳の約5300人分、15歳~17歳の約1750人分、合計約1760万円の参加費を、柏原市が独自に援助します。

催事出展支援事業は、だんじりや祭りなど柏原市の魅力を発信するため、これも市の独自財政で約1960万円です。

 

大阪府内で、吹田市などが校外学習の不参加を決めた理由は、「会場の安全性を保護者に説明できない」と判断したからです。

委員会での教育委員会との質疑・答弁でも明らかなように、柏原市内の小中学校の万博校外学習は、早い学年は4月14日の開幕2日目で、4月・5月・6月の3カ月間で大半の学年が参加し、9月にも参加します。

 

年度替わりの4月では、教師と生徒、生徒同士の関係が弱く、引率する上での問題点が指摘されています。校外学習の下見に対する不安もあります。万博協会のテストランのHPには、見学できるパビリオンなどは「実際と異なる場合がある」とされ、下見の意味があるのか疑われます。開幕直後は混乱や不測の事態が起こる恐れもあります。

 

熱中症の危険が高まっています。昨年の気温は過去最高で、熱中症の搬送が増えるのは、気温が上がり始める4月末、5月初めからです。「万博会場は風が吹くから大丈夫」と言える状況ではありません。児童・生徒の健康維持や安全面に関する市教委の答弁には納得がいきません。

熱中症と共に、自然災害に見舞われる恐れがあります。台風や豪雨、落雷、南海トラフ巨大地震の危険性の高まりなど、万博協会の自然災害への安全対策は後手後手です。また、昨年のメタンガスによる爆発事故以来、有毒ガスの危険性が高まっているにもかかわらず、万博協会の対策は遅く、しかも多くの府民・市民に実態が知らされていません。開幕が近づくにつれ、これらの事実を知った市民や教職員、保護者から、不安が急速に広がっています。

 

万一の場合、あって困るのは当然ですが、万が一、万博会場で子ども達と参加者の安全・命にかかわる事態が起これば、各学校長の判断と言いながら校外学習を推進し、子ども招待と催事出展をおススメすれば、柏原市の責任、つまり市長や教育長の責任は免れることはできません。

 

市民の声を紹介します。「なぜ、わざわざメタンガスが噴き出る危険なごみ集積場を会場にしたのか理解できない。70年万博会場を使えば、交通も整い、安全で費用も掛からなかったのに。みんなお金がなくて苦しんでいる時に、なぜ高い税金を使ってまで実施するのか? 元は絶対取れないと思う」。この声が、夢洲で万博を開催することの根本矛盾を言い表しています。これで本当に、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」となるのでしょうか? 大阪・関西万博関連の予算を削除することは当然です。

 

最後に、拡充する予算について述べます。

 

❶こどもの医療費を18歳まで完全に無償化するため、4800万円を拡充します。

高槻市では2025年度(R7)「18歳までの完全無償化」を実現しました。柏原市でも、18歳まで窓口負担なしの「完全無償化」が実現できます。

 

➋市道本復旧及び補修工事の予算を3149万6千円増額します。

デコボコの道路、自転車の通行でも危ない道路など、生活道路や歩道の改善を望む多数の声に答えることができます。

 

❸水道の基本料金を2カ月免除するため5000万円を繰り入れます。

長びく物価高騰のなかで、党議員団のおこなった市民アンケートにも、子育て世代への支援だけでなく、すべての世代にわたる負担軽減策を望む声に答えられます。

 

以上をもって、議案第1号 令和7年度 柏原市一般会計予算の原案に反対し、予算組み替えを求める動議に賛成する討論を終わります。

ご清聴ありがとうございました。

 

採決の結果、共産党以外の維新・自民・公明・参政党の議員が反対し否決され、当初

予算が可決されました。

 

予算の組換えを求める動議

予算の組換えを求める動議についての提案の理由を説明です。

日本共産党柏原市会議員団の橋本みつおでございます。ただいまから議案第1号令和7年度柏原市一般会計予算に対し、予算の組換えを求める動議について、会派を代表して提案の理由を説明いたします。まずは、削除する予算項目です。 

1つ目は、公共事業等再編整備事業の8239万6千円です。現在進められている公共事業等再編整備事業には、今後、総額で20億円以上の予算が必要になります。移転される各施設は、市民の利便性が悪くなる等、費用対効果は全くありません。完成後に後悔しても税金は使われた後です。

 

2つ目は、2025年日本国際博覧会関連事業の3783万1千円です。IRカジノのありきで夢洲での大阪・関西万博に膨大な国民・大阪府民の税金が投入されています。メタンガスが発生し、南海トラフ大地震の発生率が80%に引き上げられた中、夢洲での万博開催は、危険性が増しています。命にかかわります。夢洲での万博開催はすべきでありません。

 

3つ目は、(仮称)市民交流センター施設運営費の82万7千円です。先ほど述べた公共事業等再編整備事業に関する予算です。

 

4つ目に2025年日本国際博覧会児童・生徒招待事業補助金の844万2千円です。熱中症の危険をはじめ、安全面等から学校遠足は参加すべきではありません。

 

以上の予算の削除総額は、1億2949万6千円です。

 

この予算を使って次に拡充すべき予算として、

1つ目は、こどもの医療費を18歳まで完全無償化するための予算として、4800万円。

少子化が叫ばれる中、物価高騰等で子育て世帯の生活はますます苦しくなっています。財布の中身を気にすることなく、病院に通うことが出来ます。4月からは、高槻市でも、こどもの医療費を18歳まで完全無償化されます。

 

2つ目は、市道本復旧及び補修工事 3149万6千円です。

この予算は、道路の補修等、市道の維持管理をするための予算です。市民意識調査でも毎年、市民の満足度が低いのが道路整備です。予算計上されている4650万円に上乗せすることで、より多くの道路を補修することが出来ます。

 

3つ目として、水道料金の基本料金を2か月間全額免除するための予算に5000万円を計上します。ガソリン、お米をはじめ多くの商品が値上がりし、現役世代から年金暮らしの世帯まで生活が苦しくなっています。柏原市として出来ることは限られていますが、全ての市民の皆さんへ還元でき、喜んでいただけると考えます。このように予算の使い方を変えるだけで市民の皆さんに喜んでいいただき、住みよい柏原市に貢献できる提案であると確信しています。

 

地方自治体では、首長と市会議員をともに市民が直接選ぶのが二元代表制です。議会の役割は、議会と市長と対等な立場で、柏原市の予算をチェックしたり、市民の皆さんの声を届けることです。

今回の令和7年度柏原市一般会計予算を認める、つまり議会が可決すれば、議会の責任が問われてきます。

 

以上の理由により、議案第1号令和7年度柏原市一般会計予算の組換え動議に対する提案理由といたします。御清聴ありがとうございました。