令和7年度柏原市一般会計補正予算(第3号)の反対討論
江村じゅん議員が行った反対討論です。
議案第38号 令和7年度柏原市一般会計補正予算(第3号)
日本共産党柏原市会議員団の江村淳でございます。
私は、議案第38号 令和7年度柏原市一般会計補正予算(第3号)に反対の立場から討論をおこないます。
補正予算(第3号)には、市民にとって大事な予算も含まれています。水道基本料金を2カ月無料にするための、大阪広域水道企業団への負担金5035万1千円などが含まれています。その一方で、市民にとって税金のムダ遣いとなる内容を含んでおり、認めることはできません。
今回の補正予算には、公共施設等再編整備事業6127万円と、これに関わる債務負担行為、産業廃棄物処理業務1350万円、庁用備品等移転業務320万円の2つが含まれています。加えて、恩智川(法善寺)多目的遊水地上面整備工事1千万円が含まれています。
反対する理由の第1は、予算の使い方の問題です。
財政状況の悪化が熱い焦点となる中でも、市民交流センター関連事業を進めることに重大な問題があります。
補正予算の内容は、廃止される勤労者センターやオアシス、やすらぎの園での備品などの処理費用、市民交流センターで使う備品の購入費用、スキップキッズや保健センターの移転費用のための、歳出であり債務負担行為です。つまり、サンヒル柏原を市民交流センターに移転することにより、玉突きで施設の統廃合や移転が必要となるため、関係する費用の支出や債務負担が必要となるのです。
サンヒルの改修工事そのものが約10億2千万円です。
これに加えて今回の関連予算が6127万円、2つの債務負担行為の合計が1670万円です。さらに各施設の解体工事などの費用がかかります。公共施設再編整備の関連事業は概算約18億円と見込まれ、交付金や有利な起債があるといっても、市の負担は数億円にも上ります。今年3月市議会、4月臨時議会などで議決するとともに、議会の度に、市の厳しい財政状況が問われ、行財政改革が喫緊の課題として議論されてきました。
財政負担が大きく、税金のムダ遣いとのそしりは免れません。
反対する理由の第2は、公共施設再編整備による施設の玉突き問題と、市民交流センターへの改修事業によって市民の利便性が悪化する問題です。
公共施設等再編整備事業は、サンヒル柏原を市民交流センターに移転することにより、玉突きで施設の統廃合や移転が必要となります。
市民交流センターでは、これまで高齢者への相談活動や管理運営していた人が配置されなくなり、貸室やカラオケなど多くが無料から有料になり、市民の利便性が悪化することは間違いありません。
そもそもサンヒル柏原は、高台にあり交通不便という立地問題、つまり避けられない根本矛盾があります。
公共施設再編事業に対して、市民から繰り返し意見があがり、変更も繰り返されてきましたが、サンヒル改修計画の根本問題がなくなる訳ではありません。
また、日本共産党はこの立場から、公共施設再編事業に一貫して反対してきました。
反対する第3の理由は、財政悪化を理由に市民の期待を裏切る問題です。
恩智川(法善寺)遊水地の整備事業が大きく縮小される計画に変更されているからです。
恩智川遊水地の整備事業は、「厳しい財政状況」のため、全体の工事を4つの工程に分け、しかも1つ目の工事でさえ芝生広場などに限定し約3億4千万円の予算に縮小します。4つ目の工程とされる、スケボーパークなども含めた、当初の整備計画は約6億円とされていました。
この整備計画で市民アンケートやパブリックコメントをおこない、住民説明会や都市計画審議会、防災計画の策定など進めてきました。ところが、「厳しい財政状況」を理由に、この間の経過をくつがえして計画を縮小することは、「市民及び市の機関は、対等の立場に立ち、協働してまちづくりを推進する」とした、柏原市まちづくり基本条例に違反します。
日本共産党は、市民と市が共に創り上げてきた公園、ベンチを設置し、遊具広場には木陰をつくる高い木を植え、トイレ棟もつくり、バスケットやフットサル、スケートボードのできる公園に、恩智川多目的遊水地の整備事業に立ち返ることを求めます。
以上の3つの理由から、日本共産党は市民目線で税金のムダ遣いをチェックし、公共施設等再編整備に関わる歳出と債務負担行為、ならびに恩智川(法善寺)多目的遊水地上面整備工事を認めることはできません。以上をもって、令和7年度柏原市一般会計補正予算(第3号)への反対討論とします。
起立採決の結果、反対2 賛成13で可決されました。
