下水道使用料値上げ案に反対しました
大坂府下で柏原市の下水道使用料が29番目から5番目に高くなります。
平均で37,6%の値上げ案です。
議案第18号 柏原市下水道条例の一部を改正する条例の改定に対して、日本共産党柏原市会議員団を代表して、反対の立場から討論をおこないます。
今回の提案は、公共下水道使用料金を10月より平均で37.6%も大幅に引き上げるという内容です。
反対の第一の理由は、今、市民の皆さんの生活や暮らしは大変苦しい状況にあります。市民の暮らしと営業は今でも深刻です。労働者の賃金は減少し続け、中小零細企業や自営業の方も売上が減り悲鳴を上げ、年金生活者も年金の引き下げで今でもぎりぎりで生活をされています。そんな中で今年4月1日からは消費税の8%の増税が押し付けられます。市民の暮らし・営業に大打撃を与えることは確実です。
このような状況の中で、今回の平均37,6%の値上げ案は市民の皆さんの暮らし・生活に追い打ちをかけ苦しめ、おびやかすものとなり、市民の皆様に理解が得られるとは到底思えません。1ヶ月の使用料が20りゅーべであれば、下水道使用料金が1953円から2677円となり724円も負担が増えます。そして、大阪府下でも現在29番目から上から5番目に高い下水道使用料金となってしまいます。市民の皆さんの負担額も1ヶ月で約2700万円、1年間では約3億円もの負担増になってしまいます。だからこそ、他市でも行われている低所得者などに対する福祉減免制度を求めましたが、導入する考えも全くありませんでした。本当に残念です。柏原市として今一番やらなければいけないことは、市民の命と暮らしを守ることです。
第二の理由は、市民への説明責任が不十分です。1月広報誌で21ページに「下水道使用料の改定を考えています」と小さな見出しで内容も市民には難しくもあり、意見募集もされましたがたった14日間です。結局かえってきた意見は15件だけでしたが、すべて値上げはしないで欲しいというものでした。今回のようなやり方で多くの市民の方に、値上げに対しての情報を発信できたのでしょうか。また、説明責任が果たせたと言えるでしょうか。
現在地方分権、住民自治の時代にあたっては、公共料金については市民と共に考えるのは時代の流れです。市民と共に歩む市政を目指すためには、新たな負担をお願いするときこそ、時間と手間をかけて意見交換し、丁寧に市民に説明しながら理解を得る努力をすることが、市民協働の原点でないでしょうか。多くの市民の生活に直結する公共料金である下水道使用料を市民不在で決定してはなりません。
今回、市民への説明が不十分なまま、多くの市民の皆さんに大きな負担を与える下水道使用料を値上げする提案は到底認めることができません。よって、議案第18号 柏原市下水道条例の一部を改正する条例については反対といたします。議員の皆さんのご賛同をお願い申し上げて、討論を終わります。
採決の結果は、反対したのは日本共産党の橋本、山本まみ議員と浜浦議員の3人、他の議員は賛成13人で可決されました。