介護保険制度改悪の補正予算に反対
昨年の12月議会で、介護保険制度改悪に伴うシステム改修の補正予算に対して、日本共産党柏原市会議員団は反対討論を行いました。全文を紹介します。採決の結果は、自民・公明など他の議員の賛成多数で可決されてしまいました。
議案第84号 平成26年度柏原市介護保健事業特別会計補正予算第2号について日本共産党柏原市会議員団を代表して、反対の立場で討論を行います。
多くの高齢者を介護サービスの対象から除外し、入院患者の追い出しをさらに強化するなど、公的介護、医療保障を土台から取り崩す大改悪となると医療介護総合法に日本共産党は国会で反対しました。
この補正予算は平成27年4月から介護保険制度が改正されることにともなうシステム改修ですが、その内容の一つは、合計所得が160万円以上の方を対象に自己負担を2割に引き上げることです。これまで介護保険制度は所得に関係なく1割負担とされていて、制度開始以来の大改悪です。1600人の方が対象となりえます。高齢者医療の現役並み所得が年収383万円以上であることと比べても極めて厳しい線引きです。
また自己負担の月額上限を課税所得145万円以上のひとを対象に現在の37200円から44400円へと7200円引き上げる内容がふくまれていて、1100人が対象となりえます。
そして特別養護老人ホームの入所条件が、現在の要介護1から要介護3以上に厳しいものになります。特養入所待機者が全国で52万人で、34%の17万人は要介護1,2です。改悪によりこれらの人は特養からシャットアウトされてしまいます。高い保険料を払い続けてもサービスが利用できない介護難民をさらに生み出し、介護保険制度への不信をますます強める結果になります。
介護保険は、病気が治れば通院、入院をやめる医療保険と異なり一旦介護が必要になれば利用が生涯続くひとがほとんどです。負担ははかりしれません。国の法律改正にともなうもので柏原市で決められることではないとはいえ、市民に負担が及ぶこと、サービスの切り捨てがおこなわれるシステム改修の内容が含まれているこの補正予算は認められません。議員の皆様の賛同をお願いしまして討論を終わります。
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