個人質問 少人数学級を小学3年生以降にも
今、子どもと教育をめぐって、様々な問題がある中で、市民と保護者の教育に対する願いは切実です。「子どもに基礎的な学力を」「子どもにのびのびと育って欲しい」など市民の願いに応える教育が求められます。政治の大事な役割は、こうした市民の願いに答え、少人数学級や中学校給食そして教室へのクーラー設置など教育条件を整えることにあります。ところが、橋下徹大阪市長が代表の「大阪維新の会」は、学校関係者らの反対を押し切って、3月の大阪府議会で「教育関係の条例」を強行しました。全ての子どもに学力を保障するために、小学校3年生以降の少人数学級実施などについてはどのように考えているのか質問しました。?
小学校3年生以降の少人数学級実施の考えについて、「柏原市独自では考えていない」と言う悲しい答弁でした。(発言原文)日本共産党は、引き続き、国の政治の責任として、国政で党国会議員を中心に、実現に向け頑張ってまいります。
冒頭でも述べましたが、「教育関係の条例」は、教育への徹底した競争原理を導入をするものです。手始めに、公立高校学区撤廃と統廃合、小中学校選択が狙われています。もともと日本は、国連・子どもの権利委員会から「高度に競争的な教育制度のストレスなどが子どもの発達をゆがめている」と繰り返し是正の勧告を受けてきました。また、条例は教職員を支配・統制し、首長への絶対服従をせまるものです。競争教育を進めるために、条例は、教職員を処分の乱用でおびやかし、首長言いなりにさせようとしています。その象徴は、同じ命令に3回違反した先生はくびという前代未聞の首切り条項です。橋下とおる氏は公務員だから命令に従うのは当たり前と言いますが、教育は命令・服従で行うものではありません。教員は、目の前の子どもたちに接しながら、自分の判断で教育をおこなう教育の専門家です。それでこそ、子どもや保護者に責任をおうことも出来ます。こうした教育の条理に反して、くびをちらつかせて命令をきかせていけば、いきいきとした教育は影をひそめます。被害者は、人間味を失った先生に教わる子どもたちです。
2月16日、17日に毎日放送の夕方のボイスという番組で大阪維新の会が勧めていた教育基本条例に警鐘を鳴らす特集が組まれました。「アメリカ流教育改革の落とし穴」「NY教育現場のひずみ」と題した番組でした。アメリカでは10年前に「落ちこぼれゼロ法」という法律が施行されました。全米学力テストが義務化され、テスト結果を自治体ごと、学校ごとに公表し、結果を出さない先生をくびにするものでした。学校現場で行われたことは、平均点を上げるために、勉強がしんどい生徒を休ませたり、先生がテストの答えを教えてしまうことも起こったことを紹介し、10年経った今、法律の中身に携わった教育の専門家は「法律は失敗だった」テスト結果を重視しただけで、教育の質が上がるどころか下がってしまった」と振り返り、大阪の教育基本条例に多くの共通点があることを指摘しています。アメリカでも維新の会でも手本とされたのがイギリスでのサッチヤー首相が取り組んだ教育改革だったことを明らかにしました。という報道を紹介し、教育長に、大阪府の条例で、すべての子どもに学力が保障されると思われるか見解を聞きました。
「過度な競争は教育にはなじまない」と言う答弁でした。
(発言原文)一人一人に丁寧な授業をするには、少人数学級が1番いいと文部科学省も認めているんです。私の住んでいます堅下北中学校の校区を例にあげます。堅下北小学校です。3年生は40人なので1クラスです。35人学級になると20人の2クラスになります。そして、堅下小学校では、3年生が支援学級の児童含め81人です。現在40人と41人の2クラスです。35人学級になると27人の3クラスになります。私はこの7年間、議会で繰り返し少人数学級のことは「まだ言ううか」といわれながらも訴えてきました。今必要なことは、すべての子どもたちに学力を保障する学校をつくることです。子どもの基礎学力を保障することは公教育の大切な役割です。テスト漬けにしても、子どもは伸びません。大事なことは、子どもをやる気にさせる、面白くわかりやすい授業、1人一人への丁寧な指導です。そのためには、小中学校の35人学級を早く実現することです。と要望しました。
?
?
?
コメントフィード
トラックバックURL: http://jcp-kasiwara.org/hashimoto/archives/594/trackback