日本共産党柏原市会議員 橋本みつおのブログです。

柏原東幼稚園廃案提案に対しての反対討論

日本共産党柏原市会議員団の橋本満夫でございます。私は、会派を代表いたしまして、議案第66号 柏原市立幼稚園条例の一部改正について、反対の立場で討論を行います。

今年、2月に柏原市立幼稚園の今後のあり方基本方針案に対し、パブリックコメントでは、市民から754件の意見が寄せられ、その多くは、幼稚園の統廃合に反対する意見が出されました。今後の方針として、平成23年から5年、10年の目標として、柏原・堅下地域では、5年以内に4園から1園に。国分地域では、10年以内に2園から1園に再編・統合すべきであると方針が出され、公立幼稚園の統廃合に反対する署名が5366筆、公立幼稚園PTA6園合同で教育委員会に提出されました。にもかかわらず、今回、柏原東幼稚園を廃園にするという提案です。

反対する理由として1点目に、総務文教委員会の審議でも明らかになりましたが、柏原東幼稚園を休園や廃園にする前に、柏原市として、教育委員会として、充分な努力がされていません。議会の中でも、施設整備として教室・遊戯室へのクーラー設置や大阪府内で7市4町1村がすでに実施している3年保育などを何度も要望して参りましたが、改善されませんでした。

児童の減少、少子化を理由にされていますが、今年度に策定された、柏原市の市政を運営する上で最上位に位置づけられる、第4次柏原市の総合計画では、10年後人口目標を8万人にし、そのために、特に、子育て支援策の充実など若い世代の定住化促進に重点をおかれています。これにも反する提案です。

2点目として、廃園に向けた住民への説明が不十分だということです。柏原市立幼稚園の今後のあり方基本方針に、廃園に向けた手続きについて当該地域の市民の理解を得られるように丁寧な手続きに務めることとありますが、広報で案内をかけ、来られた住民が6人だけです。これでは丁寧な手続きをしたと言えません。本来ならPTA協議会、健全育成会、そして区町会へも充分に説明し、一緒になってこの問題を考えていく必要があると思います。その点でも、あまりにも荒っぽくて無責任です。

3点目に、1学年15人を下回るから、休園にする、その休園が2年続いたから廃園にするという理由です。1学年が15人に満たなくても立派に教育がされている公立幼稚園はあります。堅上幼稚園では、4歳児が10人、そして、5歳児が3人です。1学年15人を下回っていても、現場の努力と地域の理解。そして教育委員会の支援もあり、素晴らしい幼稚園教育の実践がなされています。

4点目として、柏原東幼稚園がなくなると何処へ通えばいいのでしょうか。他の公立幼稚園に通わなければなりません。柏原東小学校区の子どもたちは、大正3丁目にある柏原西幼稚園か、近鉄電車の線路、そして旧170号線を超え平野2丁目にある堅下幼稚園。そして、法善寺4丁目にある堅下北幼稚園まで通わなければなりません。4歳児・5歳児の足では何十分もかかってしまいます。

小学校でいう校区外の幼稚園に通わなければなりません。

柏原市内には、民間の幼稚園があります。しかし、貧困と格差が進む中で、社会情勢、経済が低迷する中で、子育て世代の暮らしも大変厳しい状態があります。公立と民間の入園料や保育料には大きな違いがあります。1年間の保育料は、公立で9万円と民間約27万円ではあまりにも差があります。民間幼稚園に通わせることが出来ないご家庭も多くあるのが実態です。

また、本来なら来年度休園の予定であった、堅下北幼稚園は、来年度モデル園にし、給食の実施、そして、延長保育の拡充もし園児獲得に向け教育委員会としても努力されようとしています。これが本来の姿ではないでしょうか。大変評価するものです。柏原市も、教育委員会としても、ソフト面・そしてハード面もまだまだやらなければならないことがたくさんあります。課題が多く残っている中で、歴史のある柏原東幼稚園の廃園はありえません。よって、議案第66号 柏原市立幼稚園条例の一部改正については反対いたします。どうぞ議員の皆様におかれましては、ご賛同していただきますようにお願いをいたしまして、討論を終わります。

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