日本共産党柏原市会議員 橋本みつおのブログです。

子ども医療費助成拡充への組み替え動議を提出

提案された一般会計補正予算に竜田古道の里山公園内に自然体験学習施設設置事業として4800万円が計上されました。しかしながら、今回の事業はあまりにも見通しや計画性がなく、特に竜田古道の里山公園(ゴミの焼却灰の最終処分地)は、環境事業組合との間で土地の譲渡問題が解決されておらず、本来なら環境事業組合として責任を持ち出される維持管理費もなく、柏原市の単独で出されています。そして、市街地から離れた里山公園内で多くの市民に喜んで、安全・安心に利用していただくためには、多くの課題がありすぎるとし、設置事業の削減を求め、この事業の市の持ち出し分2400万円を使い、10月から子ども医療費助成制度を拡充させる予算の組換え動議を提案しました。しかしながら、日本共産党と浜浦議員以外の議員の反対で否決されてしまいました。

10月から子ども医療費助成制度を拡充させる予算の組換え動議を紹介します。

ただいまから、議案第43号 平成26年度柏原市一般会計補正予算(第3号)に対しての組み替えを求める動議について会派を代表しまして提案の理由を説明いたします。

今回の補正予算の中に、竜田古道の里山公園内に自然体験学習施設設置事業として4800万円が計上されています。この事業に対しては到底認めることが出来ません。

1つ目の理由として、この事業があまりにも見通しや計画性がなく進められたことに問題があります。大阪府の補助金申請を理由にされ約1ヶ月間という短期間で作成され、大阪府に申請されました。本来なら、しっかりと見通し・計画性を持ち、事業申請するまでに、市民に対するニーズ調査をおこない、青少年教育キャンプ場を廃止するにあたりご意見を聞いた、キャンプ場委員会をはじめ関係諸団体に対して意見を聞き、事業を進めるべきではないでしょうか。市民参加・市民協働の視点にたってもあまりにも今回の提案のやり方は、荒っぽいのではないでしょうか。また、事業計画があったにもかかわらず、昨年の12月議会では、研究・調査中と答弁し、本会議・委員会でも伏せられていました。このことに対しても納得がいきません。

2つ目の理由として、設置される場所が竜田古道の里山公園内であることです。

竜田古道の里山公園は、現段階では、環境事業組合との間で土地の譲渡問題は解決されていません。また、組合からの公園に対しての予算が出されていません。本来なら里山公園の維持管理費は環境事業組合として責任を持ち出されるものです。しかしながら、今年度も、柏原市の単独で出されています。すべて柏原市民の負担になっています。竜田古道の里山公園は、平成22年10月に土地を柏原市に無償譲渡するむねの覚書が前柏原市長の独断・強引なやりかたで交わされてしまいました。このことは失策であります。そこで、柏原市が3市のゴミ処分場の所有者となり、市単独で維持管理費を支出していかなければならないことが疑われたため、柏原市議会として竜田古道の里山公園調査特別委員会をたちあげました。その結果出した結論が維持管理費については、当初に環境事業組合議会にはかり、環境事業組合で負担していくことが決められていたにも関わらず、平成17年に前岡本市長が新しく変わり、3市長のみで約束を交わし、組合議会に諮ることなく取り決めたことであり、原点に戻り環境事業組合において負担していただくこと。そして、環境事業組合から柏原市が土地を無償で譲り受けることについては、名義を変更すれば柏原市が単独で公園の維持管理費を負担することになる。また、ごみの最終処分地の所有者になることは、将来においてもあらゆる問題に対処することになる。したがって、名義は原因者である環境事業組合にすること。これが議会が出した結論です。しかしながら現時点では、何も解決されていません。そんな中、里山公園内に今回の施設を設置することは、大きな問題です。事業化していく上では順序があります。土地の譲渡の問題、組合からの予算の獲得問題など解決してから、本来なら提案すべきではないでしょうか。議会との関係においても、納得することが出来ません。

私は、竜田古道の里山公園についてはやはり、原点に立ち返ることが必要であると考えます。平成14年に柏羽藤環境事業組合と柏原市かりんどうばた地区とにおいて、事業組合が整備する最終処分場建設に関し、旧処分場の跡地施設を早急に整備する覚書が交わされました。その趣旨は、みなが嫌がる3市の焼却灰を捨てて処分させてもらうと言うことで、畑地区の方に迷惑をかけているので、公園等で地区の方に利用していただきたいと言う気持ちがあり、整備された公園です。もともとは地元のためにつくられた公園です。果たして、現時点で地元の畑地区の方は、人がたくさん集まる公園にすることを望まれているのでしょうか。

3つ目の理由として、今回の事業内容には多くの課題があると考えます。

この事業の目的が、多種多様な学習機会を提供するため新たな手段として、柏原市の豊かな自然の中で野外学習を中心とした事業を実施するための生涯学習環境を整備することですが、果たして今回の事業の内容で、市街地から離れた竜田古道の里山公園内で多くの市民に喜んでもらい利用していただけるのかを考えるうえであまりにも課題が多いのではないでしょうか。目的に幼児から高齢者まで気楽に楽しめ、にぎわいのある公園を目指すとありますが、里山公園は、最終処分場の跡地であることから、斜面も多く、階段が多く、スロープもなくバリアフリー化もされていません。安全・安心に利用してもらうには、今の現状では多くの課題が残っています。

以上の理由により竜田古道の里山公園内の自然体験学習施設設置事業、4800万円は削減することを求めます。

次に組み合える予算として子ども医療費助成事業を今年の10月から通院を中学校卒業まで拡充することを提案します。

柏原市では、今年度当初予算で子ども医療費助成事業を10月から小学校卒業するまで拡充するために予算がつけられました。しかしながら、26年度の大阪府下の自治体の子ども医療費助成事業制度を見ると、すでに実施、今年度中に中学校卒業までを対象にする自治体が14自治体に上ります。そして、柏原市と同様の小学校卒業までを対象にしている自治体は10自治体です。中野市長が目指される子育てナンバーワンの柏原のためにも必要であると考えます。予算的には、中学校1学年に必要な予算は、約1000万円です。3学年では3000万円が必要ですが、今年の10月からであれば、半年分だけの予算であるため、2400万円で充分にまかなえます。この2400万円は、自然体験学習施設設置事業費の大阪府補助金を除く、柏原市の単独予算分です。そして、来年度以降の予算を考えるうえでは、現在都道府県の中でも大阪府独自の子ども医療費助成事業は大変遅れています。現在、大阪府は通院が3才未満、入院が就学前までと遅れていることから、来年度拡充することが検討され計画されています。大阪府として、基準を引き上げれば、現在の柏原市の持ち出し予算で中学校3年生までの拡充の継続は可能であると考えます。

以上の理由により、自然体験学習施設設置事業費 総額4800万円の予算と子ども医療費助成費の通院を中学校卒業まで拡充する予算、2400万円を組み替えることを提案いたします。以上議案第43号 平成26年度柏原市一般会計補正予算(第3号)の組み替えを求める動議に対する提案理由といたします。御清聴ありがとうございました。