学校統廃合を加速へ(赤旗より)
「小中一貫校」を制度化する学校教育法改定案が29日、衆院文部科学委員会で可決されました。自民、公明、民主、維新が賛成し、共産、社民は反対しました。改定案は「小中一貫教育」として、小学校と中学校の教育課程を統合した「義務教育学校」を設けるものです。
反対討論で日本共産党の大平喜信議員は、小中一貫校の実態について国として調査したものがほとんどなく、教育的効果や問題点が検証されていない▽学校統廃合をさらに加速させる手段となる▽小学校段階から複数の学校制度、教育課程が設けられ、教育の機会均等が崩される―と指摘しました。
「小中一貫教育」の成果としてあげられているいじめの減少や学力向上などのデータは、他の要因で容易に変化するもので成果と言えず、小学校高学年での主体性の成長が損なわれるなどの弊害があると批判しました。
大平氏は、文科省の学校統廃合の「手引き」で「小中一貫教育」を一定の学校規模を確保するための工夫例として明記していることを示し、統廃合の狙いは明らかだと主張しました。