後期高齢者の保険証を廃止にするな(反対討論)
日本共産党柏原市会議員団の橋本みつおでございます。
私は、議案第48号 大阪府後期高齢者医療広域連合規約の変更に関する協議について、反対の立場から討論を行います。
この議案の問題点は、マイナンバーカードと健康保険証の一本化により、現行の紙の保険証が廃止になることに伴い、規約の変更がされます。
マイナンバーカードを取得していない方に対して資格確認書が発行されることになったものの、委員会審議でも明らかになりましたが、ある市のホームページには、「資格確認書は、原則、本人の申請に基づき保険者が速やかに交付します。ただ、当分の間、申請なしで交付されますとあり、あくまでも経過措置にすぎません。
経過措置が終われば、必ず、申請が必要になります。
そうなれば、高齢者の方が毎年、申請の手続きをしなければなりません。
申請忘れがあれば、医療機関に行くと10割の負担となってしまいます。
今年、7月時点でマイナ保険証の利用率は、11,13%に過ぎません。低い要因は、個人情報を全て個人番号に紐づけして、情報が守られるのかという強い懸念があるからです。
マイナンバーカードを健康保険証として利用することになれば、これを日常的に携帯せざるを得なくなるので、紛失・盗難のおそれが高くなります。
マイナンバーカードを紛失等した場合には、カードに記載されている住所、氏名、生年月日、性別、顔写真とともにマイナンバーが漏えいすることとなります。
加えて、マイナンバーカードのICチップに記録されている電子証明書の発行番号も漏えいする危険性があり、充分な法規制をしないまま発行番号の利用範囲を拡大すれば、個人のプライバシーを侵害する危険性が極めて高まることとなります。
マイナンバーカードの取得や保険証機能のひも付けは、あくまでも任意です。
開業医が加盟する全国保険医団体連合会の調査でも今年の5月以降に全国の7割の医療機関でマイナ保険証でのトラブルが起きていることが明らかになりました。
くろまるが出る・漢字が読み取れない。カードリーダーの接続・認証エラーや資格情報が無効などです。
窓口で患者負担を10割請求した事例もありました。
10割負担と説明したら、患者が受診せずに帰った事例も報告されています。
命に関わる問題です。
政府は、マイナンバーカードを普及させるために1兆1700億円も税金を使っています。
マイナンバー制度は、医療、年金、介護など人生で受けた「行政サービス」のすべてと、個人の金融口座、資産をひも付けて、国が管理することによって、国民の所得・資産・社会保障給付を把握し、国民への徴税強化・給付削減を押しつけるためです。
「負担に見あった給付」の名で社会保障の給付を抑制し、国の財政負担、大企業の税・保険料負担を削減していくことが、マイナンバー制度を導入した政府・財界の最大のねらいです。
答弁でもありましたが、市民への周知徹底では、市のホームページや広報を通じて行われています。
内容を読むと保険証からマイナ保険証に切り替えを推進する内容になっています。
抜け落ちているのは、あくまでもマイナンバーカードの取得は任意であることです。
保険証は継続して発行すべきです。
以上の理由により、議案第48号 大阪府後期高齢者医療広域連合規約の変更に関する協議についてに対して、また、同趣旨である議案52号柏原市国民健康保険条例の一部改正についての反対の討論といたします。ご清聴ありがとうございました。