日本共産党柏原市会議員 橋本みつおのブログです。

「マイナンバー法案」(31日付赤旗主張より)

日本に住む全住民に国が番号を割り振り、税・社会保障情報などを一元管理する共通番号制度(マイナンバー)法案について、民主、自民、公明の3党が成立で大筋合意しました。同法案には、膨大な個人情報を行政が一括して利用する危険や情報漏れによるプライバシー侵害を指摘する意見が続出しています。それを無視して3党の談合で成立を強行するなどもってのほかです。住民に不利益しかもたらさない法案は廃案にするしかありません。

法案は、赤ちゃんからお年寄りまでのすべての日本国民と外国人を含めた日本居住者一人一人に識別番号を付ける仕組みです。これまで年金、医療、介護など制度ごとに違う番号で管理・運営されていた国民の様々な情報がマイナンバーを通じて一つに結び付けられます。対象となる情報は、社会保障、税金、雇用、奨学金貸与の状況まで広範囲にわたります。国や地方自治体が、住民の多様な納付・給付状況を把握することを可能にします。民自公が推進する「一体改革」は社会保障について「受益と負担の均衡」を図るとして、給付の「適正化」と運営の「効率化」による社会保障費削減・抑制を前面に打ち出しています。マイナンバー法案は、それを可能にするものです。

制度の弊害は外国でも浮くぼりになっています。イギリスではいったん導入を決めた国民IDカード法を人権侵害への危険があることや巨費が浪費される恐れがあるとして廃止しました。ドイツでも行政機関の番号使用を規制するなどきわめて限定的に運用されています。制度導入に6100億円かかると試算された費用も不透明です。歯止めのない税金投入になる危険は大です。まさに国民にとっては「有害無益」の法案を強行することは絶対に許されません。