日本共産党柏原市会議員 橋本みつおのブログです。

全国学力テスト学校別公表について

25年度の10月の柏原市議会でも、「学力を向上させるためにも学校別の平均点を公表すべきである」と要望する議員もいましたが、私は公表すべきであるとは思いません。 

赤旗の新聞記事は、「子供に豊かな学力を保障するには、競争させるのではなく、教員の数を増やし、1クラスの人数を減らして、1人ひとりに目が届くようにすること、そして、教員が自主的な研修に参加できるようにすることこそ必要です。」と書かれています。

(新聞記事をクリックしてください)

私が24年度6月議会で個人質問をした内容を議事録から紹介します。

小学校3年生以降の少人数学級の実施のお考えについてお聞きしましたが、柏原市独自では考えていないという悲しい答弁でした。

 日本共産党は、引き続き国の政治の責任として、国政で党国会議員団を中心に実現に向けて頑張ってまいります。
 また、答弁で習熟度別指導をしているということでしたけれども、習熟度別はいろんなやり方があると思いますけれども、世界的にはこのやり方は破綻している。科学的に見ても、全部の子どもの学力を上げるには、多分、私はなっていないと思うんです。この問題は、また一回じっくりと時間をとってやりたいと思います。
 冒頭でも述べましたが、教育関係の条例は、教育への徹底した競争原理を導入するものです。手始めに公立高校学区撤廃と統廃合、小・中学校選択がねらわれています。もともと日本は、国連、子どもの権利委員会から、高度に競争的な教育制度のストレスなどが子どもの発達をゆがめていると、繰り返し是正の勧告を受けてきました。
 また、大阪府がつくった教育関係の条例ですけれども、条例は教職員を支配し、統制し、首長への絶対服従を迫るものです。競争教育を進めるために、条例は教職員を処分の乱用で脅かし、首長の言いなりにさせようとしています。その象徴は、同じ命令に3回違反した先生は首にするという前代未聞の条項です。橋下徹氏は、公務員だから命令に従うのは当たり前と言いますが、教育は命令、服従で行うものではありません。
 教員は、目の前の子どもたちに接しながら、自分の判断で教育を行う教育の専門家です。それでこそ、子どもと保護者に責任を負うこともできます。こうした教育の条理に反して、首をちらつかせ、命令を聞かせていけば、生き生きとした教育は影を潜めます。被害者は、人間味を失った先生に教わる子どもたちです。
 多分、部長さんは見てはれへんと思うんですけれども、2月16日、17日に、毎日放送の夕方の「VOICE」という番組で、まだそのとき、大阪維新の会がこの条例を上げるとか、よくテレビに中西教育長も映っていたあのときですけれども、大阪維新の会が進めていた教育基本条例に警鐘を鳴らす特集が組まれました。「アメリカ流教育改革の落とし穴」「ニューヨーク教育現場のひずみ」と題した番組でした。アメリカでは10年前に「落ちこぼれゼロ法」という法律が施行されました。全米学力テストが義務化され、テスト結果を自治体ごと、学校ごとに公表し、結果を出さない先生、平均を出されて平均点の悪い学校の先生を首にするという内容のものでした。学校現場で行われたことは、平均点を上げるために、勉強がしんどい子を前日に先生が避けて、あしたは休んでいいよとか、先生がそのテスト中にぐるぐる回って答えをどんどん教えていく。そんなことも起こってしまって、10年たった今、その「落ちこぼれゼロ法」をつくった教育の専門家が、結局、法律は失敗やった、テスト結果を重視しただけで、教育の質は上がるどころか下がってしまったと振り返り、大阪の教育基本条例にも多くの共通点があることを指摘しています。
 アメリカでも、維新の会でも手本とされたのが、イギリスでのサッチャー首相が取り組んだ教育だったということが明らかになっています。
 ここで、教育長にお聞きしたいんですけれども、やっぱり今、一人一人が主人公になる、本当に子どもにとっていい教育を保障しようという形で、今、市教委も一生懸命いろんな方法を考えられていると思うんですけれども、私も今るる述べさせていただきましたが、教育長個人として、大阪府のあの条例、すべての子どもの学力が保障されると思われるでしょうか、お尋ねします。
 

稲田邦敏教育長 あの基本条例は、もともと昨年の9月ぐらいに維新の会が提案してきたわけですけれども、そのときは教育基本条例につきまして1本でございました。
 いろいろ、先ほど、中西教育長の話とか、教育委員さんとそれから維新の会の折衝とか、それからまた大阪府の教委の幹部とのとか、それから公立学校の校長とか、いろいろやってきた中で、提案してきた中身が、初め、私たちの衛星都市の教育長の中でも、これはちょっとやり過ぎではないかということで、一定反対をしていきたいということで意思統一してきたわけでございます。
 そのいろいろなやりとりの中で、最終的に教育基本条例につきましては、府立学校条例と、それから教育行政基本条例ですか、この2本立てになったわけでございます。
 これについてもかなりお互いに話し合いをして、結果的にこれになったわけでございますけれども、府立学校条例については直接、市町村のほうは関係ございませんので、もう一つのほうの教育行政基本条例、これについてもほとんど10条ぐらいまでしかありませんので、直接、今現在、小・中学校について影響があるかというと、ほとんどございません。
 ただ、この運用につきましては、これからまた検討していかなければならないということで今終わっているわけですけれども、今おっしゃいました学校の競争、これにつきましては、一般的に競争という原理は、学校の競争ではなくて一般的なことですと、競争の原理というのは、やっぱり切磋琢磨してやる気が出て、これはいろんな面で効果があると思います。
 例えば、子どもたちが運動会で、今度はあの子には100メートル競争に勝ったるぞとそういうふうな気持ちがあれば、そうすればやっぱり練習もするでしょうし、そしてまた運動クラブで、あそこのチームに勝とう、あそこの学校のチームとやったら勝とうとか、これはやっぱり競争心があるから、これはまた伸びていくんであって、これは私はすばらしいことやと思います。
 ところが、今、議員がおっしゃいました、学校の競争となりますと、やっぱりやることによって学校の序列化がなされます。そうするとどうしても、例えば小学校10校ありますけれども、1番から10番までつきますけれども、10番のところに行っている学校の子どもたちは、何や、うちの学校は一番べったなんかと、こんな学校に行っているのは嫌やとか、そういうふうに劣等感を持つ子どももあるかもしれません。保護者もしかりかもしれません。
 そういった意味では、この学校を要するに競争させるというのは、やっぱりちょっとこれはぐあいが悪いのかなというふうに思います。
 柏原市では、そういうことではなくて、平成20年に策定しました「はぐくみ憲章」がございます。この基本理念、目指す子ども像ということで、15の春に一筋の意思を持ったひたむきな姿勢を貫く若者の育成と、これを目指して、幼小中一貫教育をやっています。ですから、これはもう部長が先ほどから何遍も答弁していますけれども、やっぱりこれを進めていくことが、柏原の子どもたちの学力の育成につながるんではないかなというふうに思います。
 ですから、これについてはちょっとなじまないかなというふうに思います。 以上です。

橋本 私、心配しているのは、6月大阪府の統一テストをして、今回その結果、学校ごとの平均点を各家庭に返していく。それが9月ぐらいに出てしまうという中では、保護者がすごい連絡網を持っている中では、各学校の序列が絶対されると思うんです、小学校でも中学校でも。そこは本当に慎重に、私も見ていきたいし、心配しているところです。

 やっぱり私は、少人数学級、なかなかしんどいというお話やったけれども、私が住んでいますのは堅下北中学校の校区です。堅下北小学校の前ですけれども、例えば、堅下北小学校で言ったら、3年生は40人なんです。今、40人だから1クラスなんです。35人学級になったら20人20人の2クラスになるんです。
 堅下小学校、今、3年生は、支援学級の子が入って81人です。だから40人と41人の2クラスで今、やっています。もし35人学級になったら、27人の3クラスになるんです。1人の先生が少ない人数の生徒と一緒になってできるという意味も込めて、やっぱり少人数学級。
 奈良市は、小中一貫と一緒に同時並行で少人数学級もやっているという中では、ぜひとも、またなかなか今では難しいけれども、私はやっぱり必要だと思います。

 

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