中小企業振興条例の策定を要望
昨年12月議会の個人質問でとりあげました。
長引く不況で景気が低迷し、人口減少が進む中で、柏原市内の商店や小規模事業所の数も減り続けています。このような状況の中で、資金繰り支援や仕事確保、販路開拓、後継者の養成、ネットワーク支援など、きめ細かな施策を行っていく必要があり、そのためにも中小企業振興条例を策定することを要望しました。
商工業の事業所数が平成8年から比べると2年前の平成24年で約500も減っています。
少し視点を変えると柏原市の法人市民税から見えるものがあります。25年度決算では、法人市民税は約5億9800万円でした。法人市民税を申告されている事業者数は1329です。例えば、平成9年では、事業者数は、今よりも少なく1233社でした。今よりも少ないんです。しかしながら法人市民税の歳入額は約2倍の10億1700万円で4億円以上も多いんです。確かに国の法人税の税率が下がったことなども要因していますが、市内の事業所の売上が減っている事が大きな原因であると現状を明らかにしました。
これからの柏原市政を考えるうえでも大きな課題であるとし、市内の業者さんや商店さんが元気になってもらう、売上を増やしてもらう、そうすれば、柏原市の法人市民税なども増え、柏原市の財政面からもプラスになることを訴えました。
だからこそ柏原市としても産業振興に力を入れなければならないとし、そんな中で、今年の6月27日に公布された法律を紹介しました。小規模企業振興基本法です。第1条の目的が「この法律は、中小企業基本法の基本理念にのっとり、小規模企業の振興について、その基本原則、基本方針その他の基本となる事項を定めると共に、国及び地方公共団体の責務等を明らかにすることにより、小規模企業の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって、国民経済の健全な発展及び、国民生活の向上を図る事を目的とする」とあり、次に大事なのが、第7条には、地方公共団体の責務があり、地方公共団体は、基本原則にのっとり、小規模企業の振興に関し、国との適切な役割分担を踏まえ、その地方公共団体の区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び、実施する責務を有する」とあります。法律で、産業振興に対して、柏原市は責務があることを明らかにしました。
だからこそ、私は、柏原市として、最終的には、中小企業振興条例を策定していく必要があるとし、大阪府でも条例化がされていることを取り上げました。大阪府中小企業振興基本条例は、中小企業が地域経済において果たす役割の重要性にかんがみ、中小企業の振興について、府の責務、基本方針等を明らかにし、中小企業の健全な発展を図ることにより、大阪経済の活性化、雇用機会の創出及び、府民生活の向上に寄与することを目的にしています。大阪府のホームページには、大阪府には約30万社の中小企業が立地しており、従業者総数は、約270万人。府内企業における中小企業が占める割合は、企業数では99,6%であるとかかれています。
現在大阪府下33市中11市は、中小企業の振興に関する条例がすでに制定されています。条例の共通点は、目的があり、基本理念や方針があり、市の責務があります。そこで私が大事だと思ったのが東大阪市であれば「必要な調査、施策の実施」大阪市でも「施策の策定、実施は中小企業の実態把握」吹田市でも「必要な調査をおこない、施策を総合的かつ計画的に推進」とあります。やはり、柏原市も早急に、市内事業所や小売店の実態を調査し、まず把握する必要があると考えます。今後、中小企業振興条例を策定していくためにも、例えば、地域経済再生戦略会議を設置し、地元業者・住民・専門家などを加え、中小業者の要求、地域の要求を敏速に、正確に反映できる仕組みが必要であると強く要望しました。