日本共産党柏原市会議員 橋本みつおのブログです。

水道料金の値上がりにつながる条例に反対討論

25年度12月議会で柏原市水道事業の設置等に関する条例の一部改正について、日本共産党柏原市会議員団を代表し、反対の立場から討論を行いました。採決の結果、反対3人(橋本みつお、山本まみ議員、浜浦議員)、賛成13人(他の議員全員)で可決されました。討論を紹介します。

議案第63号 柏原市水道事業の設置等に関する条例の一部改正について、日本共産党柏原市会議員団を代表し、反対の立場から討論を行います。この条例案は、下水道事業会計を病院事業会計と同じ、地方公営企業法の全部適用に変更する条例提案です。地方公営企業法の全部適用にすることは、採算性の強化につながります。そのことは、今議会での個人質問のご答弁や委員会審議でも明らかになりましたが、市民の下水道使用料金の値上がりを意味するのではないでしょうか。一般的には、全部適用をすることによって、採算性が一層強化され、一般会計の繰り入れの削減が行われます。その分市民のみなさんの負担が増えるわけです。だからこそ大阪府下の33市を見ても、地方公営企業法を適用している市は約33%の11市しかありません。柏原市だけが財政が厳しいのではありません。多くの自治体は、厳しい中でも下水道事業を公共の福祉の増進のために一般会計から繰り入れを行い、少しでも市民負担の軽減をはかっているのではないでしょうか。

今回の条例提案で1番の問題点は、現在の柏原市での下水道普及率が82,4%であるという低さです。このことは、下水道を引かれている限られた方のみの負担が増えることにつながります。現在公共下水道会計を地方公営企業法の適用をしている寝屋川市や東大阪市・四條畷市などの11市の下水道普及率の平均は97,3%です。市内のほとんどの世帯に下水道が普及している状態です。ところが柏原市では、82,4%です。こんな低い普及率で地方公営企業法を適用する市は大阪府下の市ではどこを探してもありません。さらに、平成26年度、来年度大阪府内で全部適用を考えているのは、柏原市だけですが、再来年の27年度は4市あります。しかしながら普及率は、八尾市87,8。茨木市99,2。守口市99,9。大東市98,3%です。このことからも明らかのように、いかに柏原市が82,4%で来年度、行うことが早すぎるか、つまり時期尚早なわけです。

どうか議員の皆さん。このような実態がある中で、今回の提案を認めてもよいのでしょうか。市民の皆さんに説明責任を果たすことができますか。他市の考えは、ほとんどの市民の方が下水道を引ける条件をつくり、公平に負担を求める視点で地方公営企業法を適用しているのではないでしょうか。

今、柏原市の下水道事業として力を入れていくことは、財政が厳しいからと市民に負担を求めるようにすることを考えるのではなく、今までも努力し、高い利子の借入金の借り換えを行い、3億8000万円の削減効果がありました。しかし、借り換えするには、国が高い条件を設定しています。だからこそ地理的条件も悪い柏原市は、高い利子の借り換えを国に無条件で認めるように強く働きかけ、現在89,1%の下水道接続率を一層向上させ、財源確保をはかることです。そして、早期に大阪府の下水道普及率の平均95%に近づけることではないでしょうか。

以上の理由により、柏原市の現在の下水道普及率が82,4%であり、まだまだ市民の限られた方に負担、つまり下水道使用料金の大幅値上げにつながりかねない、下水道会計を地方公営企業法の全部適用に変更する条例提案である、議案第63号 柏原市水道事業の設置等に関する条例の一部改正について、反対をするものです。議員の皆様のご賛同をお願いいたしまして討論といたします。