日本共産党柏原市会議員 橋本みつおのブログです。

青少年教育キャンプ場の廃止条例の反対討論

25年度12月議会で柏原市青少年教育キャンプ場条例の廃止について、反対討論をし、反対をしました。採決の結果、反対3(橋本、山本まみ議員、山下議員)、賛成13で可決されました。討論を紹介します。

議案第62号 柏原市青少年教育キャンプ場条例の廃止について、日本共産党柏原市会議員団を代表し、反対の立場から討論を行います。この提案は、たった5か月間で市民にはかることなく、34年間続けてきた教育キャンプ場を今年度をもって廃止にするという条例提案です。

その理由とし、老朽化し利用者が減ったことが最大の原因と述べられました。年間の管理費は約300万円です。今、市内の教育公共施設は多くが老朽化しています。しかしながら、今までは、必要性を認め、耐震改修をはじめ、修繕や手を加え、予算もかけてきたのではないでしょうか。必要以上に手をかけなければ、老朽化するのは当たり前です。

総務文教委員会でも明らかにいたしましたが、今年度予算を審議する3月議会で、担当部長は、教育キャンプ場については、「広報柏原や市のホームページにより積極的にPRを行うとともに、子供会をはじめとする社会教育団体へも利用の要請を行うなど、利用拡大に向けて、さらに努力をしてまいりたいとかんがえております」と答弁されました。私たち議会人の1番の仕事は、本会議場にあります。市長や部長の発言は重みがあり、柏原市の最高決定機関がこの本会議場です。私たちは、いったい何を信じればよいのでしょうか。前市長時代の議会に戻ってもよいのでしょうか。教育委員会として真剣にこのキャンプ場を活性化させ、存続させるために、職員が汗をかき、努力をしてこられたのか疑問です。キャンプ場をPRする柏原市のホームページからも明らかです。他市のホームページでは写真を載せ色々と情報発信をしているのに、柏原市では、写真の1枚すらありません。莫大な予算がいるのですか。職員のやる気と気持ちがあれば、できていたはずです。柏原市民や大阪府民にもっとアピールすべきでは、なかったのではないでしょうか。今年度、社会教育団体へも積極的に利用者拡大に向け働きかけはされたのでしょうか。

そして、なぜ、キャンプ場の運営にかかわってこられた団体などと一緒に廃止ありきではなく、市民のための教育施設をどのようにして活性化させるかなどの議論を真剣に尽くしてこなかったのか。各団体や個人にも協力を求め、動いてもらわなかったのか疑問に感じます。ないものを作るときも力を入れなければなりません。しかし、あったものなくすときや歴史があるもの、思い出がつまったものをなくすときは、それ以上に職員は汗をかき、恥もかいて動かなければらならい。と考えます。あまりにも廃止することを安易にとらえていたのではないでしょうか。そのことは、今年度から始まった毎月1回開かれている部長会議からもわかります。これほど重大な案件を一切案件にも上げず、その他案件でかたづけられました。案件にかけないでよいとする、姿勢に問題があるではないでしょうか。本当に残念です。

同時に、今回の提案は、柏原市まちづくり基本条例に反するのではないでしょうか。キャンプ場の利用者は、24年度では、大人453人、子ども870人の 計1323人の方が、そして、この33年間を見るとのべ約73000人が利用されました。今の柏原市の人口に匹敵する方が利用してきたのです。これほど多くの方の思い出がつまったキャンプ場をこんな安易なやり方での廃止を私たちは、認めてもよいのでしょうか。

柏原市まちづくり基本条例の目的は、市民が街づくりに参加し、協働することにより、市民主体による地域社会の実現を図るです。市民参加の対象を示した第11条には「市民の公共施設の方針の策定または変更とあり」そして、市民参加の方法を示した第12条には「審議会」「意見公募」などが書かれているのに、今回何もしていません。条例には、「積極的に用いるよう努める」とあります。

また、中野市長の今年度の市政運営方針です。8本の柱の1つが「市民の声を反映する行政運営の確立」があり、「より有効かつ効果的な情報の伝達手段として、情報の共有、すなわち市役所と市民の皆様が情報をやり取りする情報交流を行う」とありながら、市民に情報の提供が一切なかったことが残念でたまりません。

議員の皆さん、廃止するためにキャンプ場の後地に予算がいくら必要になるのかやこのキャンプ場に代わる具体的な対案が審議もされず、示されないまま今回の提案を認めても良いのでしょうか。今後、市民の皆様にしっかりと今回の結論を説明することができますか。あまりにも雑で計画性がないと思いませんか。これからの柏原市を支えるのは、また、希望をもたらしてくれるのは、子どもたちではないでしょうか。

以上の理由により、議案第62号 柏原市青少年教育キャンプ場 条例については、決して認めるわけには行きません。反対です。議員の皆様のご賛同をお願いいたしまして討論といたします。